●金融危機は去ったのか?
2024年8月9日(金) 15時14分 カテゴリ: 世界情勢
こんにちは 山邊です。 8/5月曜日の4451円の暴落は 一旦落ち着いたようです。 その前週からの大幅な下げも 一段落と言っても良いでしょう。 これが単なる円安相場の調整というだけなら、 さほど心配する必要もないのですが そう簡単な話でもありません。 以前から日本の株高は 円安からの一過性のものであると お話ししてきましたが 日銀が政策金利を25ベーシスポイント 上げたことで、円高反転することになりました。 円高は輸出企業への逆風ですから 下請け含めた実体経済に大きな影響が出ます。 かつ、日米金利差縮小で円高かつ 株安になったわけです。 今回の暴落で円キャリートレードについて ニュースでもようやく流れるようになりましたが この巻き戻しはまだ残っているわけです。 かつ、米国の実体経済が崩壊寸前でなのですから 金融危機はまさにこれからが本番になります。 以前お話しした通り、円キャリートレードによって マネーは米国株、米国債券に流入してきましたが それが巻き戻ると米国マーケットでは大暴落を 引き起こすことになるでしょう。 米国の長短金利が逆転していた現象を 逆イールドと言いますが、 これはFRBがインフレ対策の名のもとに 政策金利を引き上げたことで生じます。 アメリカが過去、景気後退に入った際には ほぼ100%この逆イールドによって 信用マネーを減少させたことでバブルが崩壊し 経済がクラッシュして起きています。 そして、今回の逆イールドは過去のどの時期よりも 深く、そして長い期間になりました。 この逆イールドが解消することは 経済が正常化するために必要なことですが 重要なことは逆イールドの解消後 大暴落が発生し、経済がクラッシュしている ということです。 そして今週、瞬間的にではありますが、 米国債マーケットでは逆イールドが解消されて 長短金利が元に戻る瞬間が発生しています。 一般に長短金利は、2年国債と10年国債の 金利差を確認しますが 今日の金利差は2年国債-10年国債で たったの4ベーシスポイントしかありません。 ↓↓↓↓↓ https://bsto.jp/1/shisuu.html先月までは40ベーシスポイントはありましたので 急速に金利差が埋まって、ついに瞬間的にではあっても 逆イールドが解消したということです。 これでアメリカのリセッションは確定しましたので 今後、米国株→米国債券の順にマーケットが クラッシュすることになります。 つまり8/5の日経平均大暴落は これから始まる経済崩壊のアラートでしかなった。 ということです。 当然ですが、円キャリートレードの残りも すべて巻き戻ることになります。 そのため米国株式のクラッシュは、 米国国債にまで及ぶことになりますので 農林中金が10兆円の米国債売却を決めたのと 同じように、日本のメガバンクが所有している 外国債も投げ売ることになるでしょう。 つまり日本の銀行セクターでも 莫大な損失が確定するだろうということです。 銀行セクターの中のどの銀行が生き残るか はわかりませんが、以前からお話しした通り メガバンクの1つくらい潰れても 決して不思議ではありません。 私たちが今できることは、 「今すぐに」 「できる限りすべてのマーケットから」 「逃げる」 ということです。 8/11(日)にパリオリンピックが 終了します。 以前からお話ししたように、 大きなスポーツイベント期間には 大きな政治経済イベントが起こりにくい という法則に従えば 週明け8/12(月)からは 超重要期間となるでしょう。 繰り返しますが 「今すぐに」 「すべてのマーケットから」 「逃げる」 ことを強くオススメします。 山邊 経済金融
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